山下農園

山下農園って?

「ここがパリから20分なの?」と目を見晴らせるばかりの自然に囲まれたのどかな村(Chapet)に山下夫妻の農園が有ります。ラブラドールのお出迎え、教会様式の天井の高く静かで広いサロン、そこは「北の国から」を思わせるようなホッと心安まる空間です。 そこで、東京・横浜と都会育ちの二人が、文字通り、フランスの土から何かを生み出そうと農業を営んでおります。日本食のレストランに盆栽をレンタルしているうちに、「ぜひ日本野菜も作ってほしい」との要望が高まり、それならばと一念発起して、10年前から手探りをしながらも本格的に野菜作りをスタートして、いまや1000坪強=4000m2の畑に温室も4棟ある堂々たる農家です。
そこで、30~40種類の野菜を栽培しておりますがが、基本的には家族で食べたいもの、自分の子供達にも食べさせたいものを中心に作っているので、化学肥料を一切使わずに栽培しています。
「美味しい野菜を、やはり個人のお客さんにも食べて頂ければ」との希望もありますが、個人経営で、おまけに手間の掛かる栽培をしているので、物理的に配達まで手が回らないのが現状です。逆に言えば、受注と配達の問題をクリアーできれば、一般のご家庭にも旬の野菜をお届け出来るかも・・・。
作付け計画は、年初に立てる部分と、天候や需要によって途中で変更する場合もあります。ただ、フランスの一般的な農家に比べて規模が小さいので、多品種少量生産を実行しています。
農園で作っている野菜の種は、全て日本からのものを、精魂込めて育てています。フランスにもねぎ・なす・きゅうり・ピーマン等々、美味しい野菜は沢山ありますが、日本のとは味も形も違いますし、フランスの野菜を和食に使っても「ちょっと違う」と物足りなさを感じる方も多いと思います。やっぱり、日本の野菜が懐かしいですね。
霧の掛かった畑に出ると、大根、かぶ、ほうれん草、ねぎなどの冬野菜が並んでいます。かぼちゃは煮て、ほうれん草はお浸しに、大根は葉をお味噌汁に入れ、根はふろふき大根に、ねぎはマーボー豆腐とうどんに、というふうに料理してみましたが、やはりみんなとても美味しかったです。 かぼちゃはホクホクのクリかぼちゃだし、ほうれん草はあっさりして、大根はスの入っていないきめの細かなとても懐かしい味。また、「おふくろの味」の自家製の「日野菜の甘酢漬け」は絶品です。
「やっぱり日本食は美味しくてヘルシー」だと再確認させられました。フランス在住のできるだけ多くの日本人の皆さんにも、パリ近郊で栽培された日本野菜のおいしさを味わってほしいと思います。
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© a.yamashita 2003-2009